舗装機械の高度化・多能化で合理化と低コストを実現

 日本国内の道路の舗装率は80.11%(総務省『世界の統計2012』より。生活道路を含む)。高速道路や幹線道路がほぼ舗装された今日、アスファルト舗装用機械は成熟段階にあるといえます。
 しかし、国・地方自治体の財政難、環境問題、エネルギー問題、交通渋滞など、さまざまな問題が残されています。こうした社会のニーズに応えるために、NIPPOは施工機械のさらなる高度化、多能化、低コストなどを「探求」し続けています。
 その中でも特に注目を浴びたのが、乳剤散布装置付きアスファルトフィニッシャ「セーフペーバ(Safe Paver)」です。アスファルトを敷く前工程である乳剤散布も同時に行える、1台2役の施工機械です。工事渋滞の緩和に効果があり、通行する車の大幅な燃費削減に繋がったと高く評価され、1999年(平成11年)、通商産業省(現 経済産業省)の「優秀省エネルギー賞」を受賞しました。

交通渋滞による経済損失や環境への負荷増が大きな課題に
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従来よりもアスファルトを薄く施工できます。舗装の品質は従来と変わらないため、ローコスト、省資源を可能にしました。(薄層排水性アスファルト舗装「セーフペーブ」)
上下の層をより強く付着させて丈夫な道路にするため、一般的にアスファルトを敷きならす前にタックコート(乳剤)を散布します。セーフペーバは、乳剤散布とアスファルト混合物の敷きならしを同時に行えるようにしました。
元々は、高品質・省資源・ローコストを目的とした薄層排水性舗装用として開発した機械です。しかし道路を汚さない、施工時間短縮、工事渋滞緩和、安全性向上等、数多くの副次効果があり、その他の用途でも大活躍しています。
セーフペーバは、Screg社(仏)とCAMAS社(英)の承諾を得てNIPPOが自社開発しました。

セーフペーバの外観
アスファルト混合物を敷くアスファルトフィニッシャの機能に、乳剤を散布する機能を設けた構造
セーフペーバの作業の様子。アスファルトを敷く前に乳剤を散布する
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アスファルトフィニッシャは、アスファルト混合物の受け入れ、敷きならし、初期締固めを行う道路舗装の主役です。
ここで紹介する機械は、アスファルトフィニッシャの機構をベースに、NIPPOが新たに創り出した機械と、発想の転換で従来技術を改善した機械です。
1台で上下2層を同時に舗設
DLペーバ

上下のアスファルト層(表層・基層)を同時に舗設する機械です。省力化に加え、上下層の接着性が高いため、表層の薄層施工が容易になりました。 (2層同時舗設式舗装「DLペーブ」)
路上でアスファルト表層を再生
サーフェスリサイクリング

リサイクル用のプラントが少なかった頃、路上で表層を再生する、一連の施工機械(リペーバ、リミキサ、リサイルヒータ)を開発しました。(路上表層再生工法「サーフェスリサイクリング」)
橋梁上の舗装の品質向上に
アスファルトクッカ

橋梁の舗装に用いる特殊舗装(グースアスファルト)の品質を向上させるために開発した、電気式のクッカ(混練・運搬・供給車)です。